サイバーパンクの「パンク」は、登場人物が特定の服を着たり、特定の音楽を聴いたりする決まりではありません。既存の権力の中にうまく収まらない人々の視点を示します。怒りを持つ人、工夫して生きる人、制度から締め出された人、公式の説明を疑う人。言葉は見た目だけでなく、誰の側から街を見るかを伝えます。
はみ出す人が必ず英雄とは限らない
企業に反抗しても、動機が利己的な人物はいます。制度の中で働きながら、傷ついた人を密かに助ける人物もいます。大切なのは、誰が規則を作り、力の弱い側がどう応じるかを物語が見ていることです。同じ高層ビルでも、役員室から見る景色と、アカウントを止められた清掃員から見る景色は違います。
抵抗にも規模があります。街に広がる運動かもしれませんし、証拠を消されないよう保存する小さな行動かもしれません。革命に至らなくても、その行動には意味があります。目立つこと自体が危険な世界もあるからです。
誰の拒否が聞かれるのか
余裕のある人物なら強化を断って別のサービスを使えるかもしれません。同じ強化が賃金の条件である労働者は、仲間と協力して初めて断れるかもしれません。どちらも制度を嫌っていても、危険の大きさは違います。その差を見せれば、抵抗を逃げ道のある人だけの格好にしなくて済みます。
行動だけでなく視点も大切です。派手な侵入者しか描かず、建物を維持する人々を描かなければ、制度に最も左右される生活を見落とします。清掃員の一日の場面が侵入の意味を変えるでしょう。